2009年5月6日水曜日

公共放送の反日

NHK「プロジェクトJAPAN」
4月5日放送「アジアの“一等国”」

 当番組をごらんになった方も多くいらっしゃるだろうし、インターネットでニュースなどをごらんの方なら、この番組が「発言をマイナス面だけを強調した編集をされている、これでは台湾が反日国で有るかのような印象を与えてしまう」と非難されていることはご存じだと思います。

始めに声を挙げたのは親台団体「日本李登輝友の会」でした。
NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』」の内容が偏向していたとして、日本李登輝友の会(小田村四郎会長)は10日、福地茂雄NHK会長あてに抗議声明を出した。
 番組では、日清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示したものの、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて皇民化運動で日本文化を強制した-などとした。
 この放送に対し、声明は「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、公共放送として許されるべきではない」とした。
 NHK広報局は「歴史を振り返り、未来へのヒントにしたいという番組の趣旨を説明し、理解していただきたいと考えています」としている。
5日放送「アジアの“一等国”」自民議連が意見書
 NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの"一等国"』」の内容に対し、有識者らが「偏向・歪曲報道」などと批判している問題で、自民党の保守系議連「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・中山成彬元文科相)が近く、同局に質問状を提出することが20日、分かった。問題はついに政界に波及することになった。
 番組は、日清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示したが、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて皇民化運動で日本文化を強制した-などと放送した。
 これに対し、日台の文化交流を進める民間団体「日本李登輝友の会」(小田村四郎会長)は10日、「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、公共放送として許されるべきではない」という抗議声明を、NHKの福地茂雄会長あてに提出した。
 声明には、元タイ大使で外交評論家の岡崎久彦氏、京大大学院の中西輝政教授らの名前も。また、ジャーナリストの櫻井よし子氏は週刊新潮で「全篇が"歪曲報道"の連続」と指摘し、評論家の金美齢氏も「"偏向番組"の一語に尽きます」と批判した。
 議連では、日台双方から同様の批判が続出していることを受け、NHKに質問状を提出する準備をしている。NHKの予算は毎年度、国会で承認を得ることが放送法で決められている。
 李登輝友の会の抗議声明に対し、NHKは14日付で、担当のエグゼクティブ・プロデューサー名で「(番組は)日本が最初の植民地とした台湾に、近代日本とアジアの原点を探り、これから日本がアジアの人々とどう向き合っていけばよいか、未来を生きるヒントを探ろうとしたもの」「なにとぞ番組の趣旨をご理解いただきたいと思います」といった回答を寄せている。
 だが、李登輝友の会の柚原正敬専務理事は夕刊フジの取材に「回答はとても納得できない。担当プロデューサーやディレクターにも出席してもらい、公開討論会を呼びかけたい」と話している。

 やはりというか、報道したのは産経でした。
それに対するNHKの回答が
5日に放送された「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』」の放送内容が偏向していたとして、「日本李登輝友の会」(小田村四郎会長)が同局に抗議したことをめぐり、同局の日向英実放送総局長は22日の会見で「台湾の人たちが親日的であることは当然、十分承知していて、それを前提にして伝えた」との認識を示した。
その上で「番組の趣旨、文脈がある。全要素を平等に個別の番組で伝えねばならないとなると、クリア
に物事を申し上げられない。(NHKの)放送全体の中で考えていただきたい。恣意(しい)的に編集することはない」と説明した。
NHK広報局によると、同番組に対し、21日までに電話やメールなどで1900件を超える反響が同局に寄せられ、「戦前の台湾統治の状況をよく伝えていた」「日本は台湾によいこともしており、一方的に悪いという描き方は納得できない」などがあるという。
>「台湾の人たちが親日的であることは当然、十分承知していて、それを前提にして伝えた」
 この回答に納得できる方がどれだけいるものなのかNHKの大好きなアンケート調査でもして数字を出して頂きたいものです。
 そもそも、台湾が親日であると言うことは常識でしょうか?親日であるということを前提としているならばまずそのことを冒頭なりなんなりでその由来と併せて紹介するべきだったでしょう。

 この一連の流れに皆さんはどのような印象をお受けになられますか?
NHKの偏向と態度を問題視した政治家からも批判がでてきているようです。
さて、アジアとの友好に熱心な社民党や民主党は何処に行ってしまったのでしょう?大切なアジアの友好国である台湾(中華民国)との関係に支障を来しかねない問題でだと思うのですが。彼らのアジアは中華人民共和国・韓国(含北朝鮮)だけでインドやベトナム、台湾はカウントされていないようですね。

当該番組で反日家のように紹介された台湾人の方の言葉がMSN産経で紹介されています。
第1回放送『アジアの一等国』を再放送で見た。テーマは50年に及ぶ日本の「台湾統治」だから、制作者は植民地政策の悪辣(あくらつ)さを暴き出すことに熱心だ。台湾人すべてを「漢民族」でくくるたぐいの荒っぽさが随所にあった。
 なにより『母国は日本、祖国は台湾』の著者、柯徳三さん(87)ら知日派台湾人が、筋金入りの反日家として登場したのには仰天した。日本人も驚いたが、本人はもっとビックリした。放映後、柯さんは担当ディレクターに「あんたの後ろには中共がついているんだろう」と文句をいったと後に語っている。
 異民族による台湾支配だったから、当時の柯さんらが差別を感じていたことは事実だ。番組でも、「私のいとこのお姉さんが、日本人の嫁になって日本へ行ったけれどね、戸籍が入らん。こういうのが差別でしょう」と憤懣(ふんまん)をぶつけた。柯さんはじめ、仲間の蒋松輝さん、藍昭光さんも差別されたときの悔しさを語っている。

 藍さんは「終戦で台湾人による統治ができると考えた。だが、中国人がきて衛生、治安がでたらめになった。虐殺事件が起きて、戦前のよかった日本時代を思いだした」と語る。日本統治の良い面とは、教育、病院、鉄道などのインフラに集約できるという。
 柯さんは「日本統治の善しあしは半分半分なんです。NHKには両方をいった。日本人がいやがる部分はカットしていいよといったのに、逆に悪い面だけを放映した」という。そして冒頭の「後ろに中共がいるんだろう」との怒りにつながる。
 必要な部分だけ引用させて頂きましたが、こちらの記事にはメディアの番組制作による偏向についても言及されています。興味のある方には是非リンク先の全文を読んで頂きたいです。


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